2008-11-07から1日間の記事一覧

第24回   彦根 井伊直弼と青春の城下町   閲覧(146+185)   2008/10/14

全国にお城と若者が似合う城下町は数多い。中でも近江の彦根を青春の城下町の代表にあげたい。古い映画では吉永小百合主演の「青い山脈」のロケ地が彦根の町と城だった。原作は信州が舞台であったが、詰襟、セーラ服の高校生が行き交う堀端と見上げる天守閣…

第23回 北海往還 こんぶの道その2 閲覧(298+411)   2008/08/28

+ 稚内を朝七時三十七分にでたJR宗谷本線の特急宗谷2号は、旭川に十一時、札幌には十二時十五分に着く。稚内の駅をでた宗谷2号は、素晴らしい眺めを乗客にサ−ビスする。進行方向の右は海。海に浮かぶ利尻富士がここからも、見送っている。荘厳という表…

第22回 北の海が育むトップブランド 北海往還 こんぶの道その1  閲覧(174+299) 2008/08/11

数多い京の老舗で、室町期から続く店は数少ない。一三九二年に昆布の老舗が生まれた。京都市中京区釜座通丸太町下ル、「松前屋」。後亀山天皇から下賜の屋号は、御所の昆布を扱い、 御用達(ごようたし)の歴史そのものだ。 現当主小嶋文右衛門さんが「店を構…

第21回 「ヒロシマの夏を歩く」  閲覧(579+231)    2008/07/16

広島の夏の旅はやはり「ヒロシマ」から歩く。20代の頃、8月6日の朝、市内を歩いたのがヒロシマとの出会いになった。中心部の道で、しゃがみこみ、嗚咽しながら家族の遺影に語り続ける年輩の女性の後ろ姿を忘れることはできない。核廃絶をめぐる運動の分…

第20回  京の旅 「仙洞御所」で風雅の庭に自由を発見  閲覧(536+238)   2008/06/25

粟津征二郎 E-mail : awasei-a@topaz.plala.or.jp 京都の庭で穴場を教えてほしい。こんな注文を良く聞く。「社寺の庭は回ったから、市内の中心で、しかも静かなところ」。難問であるが、即答できる庭が仙洞(せんとう)御所。京都御苑内には明治までの天皇の…

第19回   「茶々」ら戦国3姉妹のふるさと小谷城跡をゆく  閲覧(239+390) 2008/06/23

琵琶湖を取り巻く近江は湖北、湖西、湖東、湖南の4地域に分かれ、気候風土、歴史、民俗など大きな違いがある。湖北は天下分け目の関ケ原に隣接する東と西の境である。食べ物の味、形にしても江戸風と関西風が湖北を境に分かれ、正月の雑煮を例にとると、角…

第18回  遠ざかる父の足跡 街道は「きょうとい道」  閲覧(641+523) 2008/05/13

〜鯖街道 その2〜 + 若狭で「きょうといことやなあ」の会話を聞く。「京都は遠い」が縮められて「きょうとい」になった。しかし、意味は遠いでなく、怖い意味で使う。サバの運搬は、道中に危険が待っていた。追い剥(は)ぎから野犬、さらに京都へ着くと、…

第17回  若狭の魚が塩になじんだ京まで18里   閲覧(732+463) 2008/04/18

鯖街道をゆく その1 + 京の錦市場では若狭の魚を地ものという。しかし、錦で地ものがめったに並ばない。特に鯖の魚獲減は著しい。鯖寿司用の700グラムの大きさが手にはいらない。錦の魚屋の主人は「お客さんに若狭でっせ、というと、目の色が変わる。若…

第16回   散り急ぐな やすらいの花よ   閲覧(359+403) 2008/04/08

〜桜吹雪の京を行く〜 + 花冷えと雨がやはり、やってきた。突風を道連れにしている。ためらいつつ、桜が散り始めている。今年の京都の開花は3月27日。 4月になって市内の桜は見ごろから満開になった。 + 円山に行く前に疏水インクラインへ足を向けた。…

第15回  はるばると曇りなき庭 御所のしだれ桜は早や満開  閲覧(328+453)  2008/04/01

花が誘う。見ごろの桜を探しに、出かけてみたものの、目当ての桜はまだつぼみだった。同志社沿いの今出川通を河原町通へ歩きだして、思わず「さくら」と、呼んでしまった。 冷泉家の塀越しに、ソメイヨシノが満開に近い。今出川通に、何本かの桜が植えてある…

第14回 京都センチメンタルジャニー 2008/03/22 閲覧(462+282)

〜坂と丘のうえの下宿町〜 卒業、入学の春を迎えた。学生の町、京都は引越しのトラックがフル回転している。相変わりませずの京都で様変わりの代表といえば、学生生活だ。かつては下宿暮らしが当たり前だったが、いまは、ワンルームのバス、トイレ付きを学生…

第13回 篤姫ブームの南国への旅 その2 閲覧(461+557) 2008/03/10

キハ47で行く枕崎の本枯れ節讃歌 + 指宿午後一時十一分発の指宿枕崎線のキハ47形式ワンマン気動車は、海沿いを走ったか思えば、丘をのぼり、ススキの原をかき分けて進む。大きくカーブすると、前に開聞岳がそびえている。目まぐるしく変わる風景は、眠…